

完全無痛の鍼とは・・・
一般的な鍼灸院では、
鍼を1〜2センチ程度、
場合によってはそれ以上深く刺すこともあります。
みやはら鍼灸院の
『接触鍼(せっしょくしん)』
は違います。
接触という言葉どおり、鍼をツボに対して当てる程度ですので、
鍼をされたことに気づかれないほどです。
実際に、施術後に「今日は鍼はしないんでしょうか?」
と驚かれることも少なくありません。
「当てる程度のはりで効くの?」
患者様の立場からすれば、当然の疑問だと思います。
一般的に、痛みのあるところへ鍼をする施術では、
患部のコリや緊張をゆるめるために、深い鍼や強い刺激が用いられることがあります。
しかし、
脉診流経絡治療は、五臓六腑のバランスを整えることを目的とするため、
そのような強い刺激を必要としません。
そもそもツボとは、
目的に合ったところを軽く刺激するだけでも、十分に作用するものです。
もっと詳しく説明しましょう。
たとえば、
「意識」して体をどこかにぶつけた時と、
「無意識」にぶつけた時はどちらが痛みを感じやすいでしょう?
大抵の人は無意識のほうが痛いと答えるのではないでしょうか。
大して痛くもないのに思わず
「痛ッ!?」
とか言ってしまいませんか?
足の小指を不意に何かの角にぶつけた時は悶絶してしまいますよね。
ツボにもこれと同じような事が起こります。
病によって無意識になり
敏感になっているツボに対して、
強い刺激を加えすぎれば、
かえって負担となることがあります。
そのような敏感な「無意識の経穴」を正確に捉えれば、
接触程度のごく軽い刺激でも、十分な効果が期待できます。
そのため当院では、
痛みのある場所だけでなく、病の状態に応じて、
まったく別の部位に鍼をすることも少なくありません。
たとえば、
右腰が痛くても左手に鍼をすることがあります。
こうして全身のバランスを整えることで、
自然と体は快方へ向かっていきます。
東洋医学では、
意識が向いているところを
過剰なエネルギーの場所として「実」、
無意識のところを
エネルギーの足りない場所として「虚」と言います。
この「虚実」の調整こそが、生命エネルギーである「気」の調整であり、
東洋医学における自然治癒力を引き出す要となります。
この精密な経穴の選択と、微妙な鍼加減こそ、
接触鍼が高い効果を発揮する理由なのです。





年齢・疾患を選ばない、脉診流経絡治療とは…。
さて、
ここまで述べた無痛の鍼の説明は、
鍼を扱う技術としての「鍼灸術」の話であって、
「東洋医学」そのものを説明したものではありません。
高い鍼灸効果を患者さんに提供するには、
基本治療方法である「東洋医学」と、
鍼灸師として鍼を扱う技術である「鍼灸術」。
この二つの「学と術」が合わさってこそ、初めて治療の真価を発揮します。
いくら基礎体力が高くても、ルールが分からなければ野球をすることはできません。
つまり、
基礎体力が「鍼灸術」であり、
野球のルールが「東洋医学」ということです。
近年の鍼灸界では、
この実践的なルールを学ばないまま施術が行われていることも少なくありません。
世の中には「美容鍼灸」や「電気鍼」、「耳つぼダイエット」などもありますが、
これらは古典に基づく本来の東洋医学とは異なるものです。
現代医学と融合した結果、本来の姿とは別の方向へ発展した鍼灸と言えます。
当院の脉診流経絡治療は、
古典にある東洋医学に沿って治療を施しております。
では、「古典」とは何か。
東洋医学の基本を記した『素問(そもん)』、
臨床応用編の『霊枢(れいすう)』、
治療の奥義ともいうべき『難経(なんぎょう)』。
このような古代中国から伝わる書物・学術が、
東洋医学でいう古典です。
古典の東洋医学の基本概念では、病気とは、
疲労・精神状態・暴飲暴食といった「内因」、
気候の変化や生活環境といった「外因」、
これらの病邪が内臓を侵して発症するものとされています。
そのため脉診流経絡治療は、
体の土台となる
「五臓六腑」の治療を行うことを最優先としています。
結果として、
当院の治療では
患部とまったく関係のないところに鍼を打つことも多いのです。
そのもっとも重要となる五臓、
「肝」は血液の解毒を、
「心」は血液を巡らせ、
「脾」は食物のエネルギーを血流に送り、
「肺」は酸素を血液に送り、
「腎」は血液から小水として不要物を排出する。
これらを整えることで、体は自然治癒力を最大にまで高めることができます。
これは体の根本から治療するという意味で、「本治法」と言います。
本治法は、東洋医学の治療原則であり、ルールなのです。
現代医学では、
内科・外科・眼科・皮膚科など、症状に応じて適切な科で診療が行われます。
それに対して東洋医学では、
その場で脈やお体全体の状態を見極め、直ちに施術へ入ります。
見立てと治療が別々ではなく、一つの流れとして進んでいく。
これが「診断即治療」という、
東洋医学ならではの大きな特長です。
そして当院では、科ごとに分けて部分だけをみるのではなく、
全身をひとつのものとして捉え、
私が見立てから施術まで一貫して担当いたします。
これが、みやはら鍼灸院の「全身一貫治療」です。
治療対象が病名や患部ではなく、根本的な原因である内臓にあるため、
どのような年齢でも、どのような疾患でも即座に対応することができます。
年齢も疾患も選ばない。
現代医学より数千年先を行くと言われる、
伝統ある本物の鍼灸術。
最古にして最新の医学。
それが、古典医学による東洋医学の本来の姿です。

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